· 

ボディポジティブには染まれない。

太ってきたからダイエットしたい。昔なら何の疑いもなく、使われていた言葉だ。太っているのは、よくない。太っているのは、不健康だ。そんな価値観が当然だった。

 

ボディポジティブなる言葉が広まってからは、変わった。ありのままの自分の身体を愛そうという動きが出てきた。ただ、私は、ボディポジティブに大賛成というわけにはいかない。

 

度重なる緊急事態宣言によるステイホーム生活、服薬などの要因により、私は太りつつある。やばい、と思った。体型が変わったら、着られる服がなくなってしまう。

 

私は、服にお金をかけたくない。未だに高校生の頃に着ていた私服を持っているくらい、服にお金をかける気がない。サイズが合っていて、私の目から見てほつれたりしていなければ、きっとずっと着るだろう。

 

ついでに言うなら、喪服も礼服も持っていない。必要になったら急いで買うか、数年前に急いで買ったイオンのリクルートスーツでも使い回せないだろうかと思ってしまう。

 

「もう30手前なんだから、相応のものを持ちなさい」と母親には言われる。でも、服の値段を見ると、「これはハードカバーの書籍何冊分だな」と換算して、結局書籍を買う。

 

筋金入りの、服にお金をかけたくなさである。だから、体型が変わって、服を新しく買い直さなければならないなどというのは、避けねばならない事態なのだ。ボディポジティブとか、肥満とか、それ以前の問題として。

 

とはいえ、太ってしまう要因に服薬がある以上、食欲を抑えたり食べる量を減らしたりというのは実現可能性が低いらしい。自炊が苦手なので、健康的な食事も、なかなかに難しい。さあ運動しようと思っても、この状況下では、外に出るのもジムに行くのも、あまりよろしくない。

 

逆流性食道炎の主治医の先生に、「太っちゃうのどうにかしたいんですけど、リングフィットってどうなんですかね~」と聞いてみたら、「腰痛にいいって論文は既に出てるよ」と教えてもらった。家に帰って調べてみると、医学論文にリングフィットとでかでかと書いてあって、部屋で笑った。医学論文にリングフィットと書いてあるのは、何だかおもしろい。

 

 

服のサイズが変わらないうちに、リングフィットを購入して、やっていこう。